一人旅倦怠期。
趣味がいくつかある。
そのひとつが一人旅。
基本的に引きこもりだけどたまに1週間くらい旅をする。
気が向いたら日帰りで少し遠くに行ってみたりもする。
18歳の夏、とあるアニメの影響で茨城県の大洗に行きたくなった。
大洗から北海道にフェリーがあると知った。
だから北海道に行くことにした。
同じ道を通るのは好きじゃないから陸路で関東に帰ろうと決めた。
どうせなら東日本大震災の被災地を見に行こうと思った。
こんな感じで旅程を組んだ。
辛いことがありすぎたから傷心を癒すための旅行でもあった。
少し過保護気味の家庭で育ったから親元を離れて一人旅っていうのはとっても開放感があった。
何もかもが新鮮で楽しかった。
その後も機会を見つけていろんなところに行った。
日本の47都道府県はすべて一度は足を踏み入れた。
県庁所在地で行ったことないのはあと徳島市だけだ。
途中からは日本全国の鉄道に1度は乗ろうって目標もできた。
フェリーもたいていの旅行で組み込んで満喫してきた。
だけど最近どこに行っても面白くなくなってきた。
日程を組んでる間はほんとに楽しい。
でも出発前3日は憂鬱でしかない。
出発して2日も経つと無意識に帰宅ルートを検索してる。
観光名所に行っても人が多くて疲れるだけだからずっと移動。
絶景ポイントでも写真を数枚撮って撤退。
だいたい理由は察している。
1人だから、だと思う。
もともと人とのやり取りが得意じゃないから人と旅行なんて無理。
1人の方が日程作りやすいし自分勝手に動けて気が楽。
1人なら多少無理もできる。
こんな風に自分に言い聞かせてきた。
でも。
人とこの景色を見ていたら言えたであろうこととか
2時間待ちのホームも退屈じゃないかもとか
そんなことを考えてしまうようになった。
その写真、誰に見せるの?って心の中のもう一人の自分が言うようになった。
行く先々で目にする二人組とかグループの旅行者にもいちいち心を折られる。
なんでお前らは2人でぼくは1人なの?って。
複数人だとパック旅行がだいぶ安くなることが多いのにも腹が立ってくる。
展望席みたいなのも2人掛けだったりする。
だからつらい。
それでもやっぱり行きたいから、一人旅好きなんだと思う。
1人だからできることしたいし。
よっぽど心許してないとたとえ数時間でも一緒にいるの辛くなってくるし。
好きであることを前提とした倦怠期みたいなものなのかなって思ってる。
さて、次はどこへ行きましょうかね。