第6話 なんというか、まぁ。

授業がある日は毎日朝から晩まで、ない日でも午前中には着けるように、ほとんど毎日予備校に通っている。

自分の成績が一般的に見て悪いことはわかっているし、予備校内の試験でも一向にいい点数を取れないのだからがんばらなければならないのは当たり前なのだけれども。

 

でも、今のところ問題は解きっぱなしだし、授業の復習まで手が回ってないし、これでいいのかな?と不安になる。

いくら授業を受けても、自分のポンコツな脳みそじゃその場で覚えるなんて不可能だし、これから復習のテストに向けての勉強もチューターさんに組んでもらったスケジュールに含まれているとはいえ、不安にはなるのだ。

 

じゃあさっさと復習に手をつけろ、と言われるのはわかっているんだけれど、スケジュール前倒しでやる、なんてことができるなら、そもそもぼくは浪人していなかっただろう。

 

 

予備校に通うことにしたメリットとして、ほぼ毎日同じ境遇の仲間に会えて、息抜きに会話を楽しんだり、わからない問題を一緒に考えたりできるというのがある。

そんな毎日にだいぶ慣れてきて、時には話しすぎて自習時間が削られたりもするようになってきた。

そんな時間は決して無駄ではないと信じているし、それは起こらないように頑張るけれど、もし2年目の浪人生活が待っていたとしても、その時間を後悔したりはしないつもりだ。

 

 

ぼくはもう国試浪人したことを悔いてはいない。

不安は尽きないけれど、明日もがんばろう。

その決意を胸に、明日も笑顔で予備校に行く。