第12話 受験生による情報発信とマウントとかいう不毛。

自覚はあるんだ、タイトルといまから自分がやろうとしていることが矛盾しているってこと。
そして多方面に喧嘩を売りかねないってことも。

だからはじめに言い訳をさせてほしい。


ぼくはこの不定期お気持ち表明ブログを書くとき、基本的には「自分が今何をやっているか」「今何を考えているのか」に重点を置いてきた(つもりだ)。
だってぼくは国試に受かったことがないから。
勉強法を他人様にお伝えするほどには国試のことを知らないし。
自分のメンタルすらまともに保てない人間が、他人のなにかに口を出すなんてことはできないと思っている。

それでも時たま書いているのには、今この瞬間の自分の気持ちは今の自分にしか書けないからだ。

もし来年無事に国試受かって、後輩に国試勉強のアドバイスを求められたりしたら、たぶん翌年くらいはまともなことを言える気がするけど、
数年後には御多分に漏れず「国試なんか普通にしてりゃ落ちないから大丈夫だよ(俺はなんか落ちちゃったけどなハハッ)」とかいうクソの役にも立たない、
そしてその言葉を信じた新たな国浪生を産み出す悪魔の囁きをしてしまうんだと思っている。

わかってるならしなきゃいいのにって言われるかもしれないけど人間ってそんなものなんだよ。

それから、これは考えたくない想定なんだけれど、来年再び国浪生をすることになったときに、1年前の自分が何を勉強して何を考えていたのかってたぶんいい反省材料になるとも思ってる。

あと、もしかしたら今の自分と同じ気持ちの人が世界のどこかにいて、たまたまこの文章を読んでもらえて、共感してもらえたりしたら、味方増えたような気持ちになって嬉しいなっていう小さいけど思い上がった希望もある。

まぁそんなことを考えてぼくは書いています。

自分だけは正義とか全く思ってないし、世にいるたくさんの情報発信者たちみんなに対してこれから書くようなことを思ってるわけでもない。
また、特定の誰かを指してるわけでもなくて、なんとなく風潮みたいな物に文句を言いたくなってしまった、それだけなのだ、許してほしい。

前置きがめちゃめちゃ長くなっちゃったからここまで読んでくれてる人すでにいない気もするけど、タイトルの話を始めたい。



テコ3、冬メック(国試予備校大手2社の模試)後はTLも現実も簡単に言えば地獄だった。
点数が芳しくなくて凹んでる人、急に不安になっている人をたくさん見た。

不安な気持ちや日々のことを共有するのはとても心にいいことだし、トピックとか語呂とか語り合うのもとてもためになると共にいいリフレッシュになると思う。


その一方で何点(いい点数)とれました!みたいな報告もたくさん目にしてきた。
ご丁寧に自分は何点で友人は何点でした、とか報告してきてくれた奴もいた。全く求めてないのに。

それってなんか意味あります?
ていうかあなた国試受かったことありましたっけ??
とぼくはいつも思う。
どんなに模試が取れたって当日取れなきゃ国試落ちるんですわ。
それは僕たち国浪生が一番わかっていることではなかったか。

逆にどんなに模試ができてなくても当日までに間に合わせれば受かる、それが試験だ。

模試というものは、受けた者の中で自分の位置を表示してくれるし、各社が数十年?蓄積したデータを元にある程度の予想問題と結果の推測をしてくれるけれど、
114回医師国家試験の合格者データを持っている予備校は2019年12月の時点で1つもないわけで。
そんな不確実性の上に立つ何かの上でマウント取り合ってもなんの意味もないと思うのはなにかの思い違いなのだろうか。

間違えたところを復習する、この分野は国試本番もいけるかもって自信を持つ、今までの勉強が足りていたのかを確認する、そのために模試はあるのだとぼくは思っている。


勉強法にしたって似たようなものだ。
国試に受かったことのある人がサンプルの1つとしてなにかを語る、それはとてもありがたいことだし、参考になる。
自分の苦手な分野が得意な人に勉強法や覚え方や対策を聞く、それもいいことだと思う。

でも、だからって全部を鵜呑みにするわけはなくて、ここは自分にあってる、これは違うから変えるって当然聞いた側はするわけで。
ていうかそれくらいして当然でしょ、僕たちは国試にはまだ受かってないけどそれを受けるだけの権利を有する程度には数多の試験を乗り越えてきたんだから。
自分の頭で考える力を持ってるはず、だもの。

受かったことないorまだ国試本番を受けたことすらないのにおすすめ勉強法とか全力で語りだしちゃうの、不毛。


まぁでもここまで書いてきてマウントとる人からの反論も想定はできる。

「自分はマウントなんかとってない、結果の報告をしているだけだ」
「点数悪いお前らが悪い」
「マウントをとることが人生の喜びでリフレッシュなんだから文句言うな」
「嫌なら見なきゃいい」

まぁごもっともである。所詮は僕の嫉妬にすぎない。
努力したところでたいした点数取れない自分のモヤモヤが、とても醜い嫉妬と努力できなかった学生生活への後悔から成り立ってるなんて言われなくてもわかっている。

まぁだけどさ、
君たちのマウントは片腎取った患者に
「あなたと違って両腎あるので僕の腎がん予防の食事メニューをお教えします!」
みたいなことを街中で言ってるのと大して変わらんと思うんだよね。

そもそもあんたに両腎あるかどうかなんて聞いてないし、エビデンスレベル低すぎだし、
国浪生でマウント奴に至っては同じ境遇なのになんか語ってるし。
見なきゃいいって言うけどお前が言わなきゃいいだけだよ、ここの身勝手さは同等だ。
だいたい仮にも医療者目指す者として想像力無さすぎじゃない?
まぁせめて批判くらいは正面から受け取ろうよと思うのだよ。


あと1つ心配なことがあって、
点数とマウントでしか自分を満足させられない人たち、もし仮に無事に医者になったらもうあんまりテストないよ?自我ちゃんと保てる?
違うところに価値基準持てるようになるといいねって老婆心ながら。

あ、ぼくは反論フリーです、お待ちしてます。


なんかイラつきをそのまま文字にするとかいう最低のことをしている気もするけど、
なんかよくわからんマウント受け取った側はなんにも気にすることないよっていうのが言いたいだけなんだ。


敏感になってくる時期、自分の見たいものだけ見て生きていこうぜ。

結局は、厚生労働省の出題次第、俺達の敵はあいつだけ。
なんとしても倒して来年の春、笑っていような。

それからぼくはこの文章を書くのに使った時間にちゃんとQBやっときゃよかったって後悔しないように、がんばります。